イメージに固執しない、新しい世界を広げ続ける

Jack Daniel's × FLiP

ハードなサウンドで「ガールズバンド」という固定概念を打ち壊し、進化を続けるロック・バンド「FLiP」。そのサウンドを支える楽器へのこだわりも強い彼女らが今回、念願の「TOKYO GUITAR SHOW® 2013」への初参加を果たす。そこで、サチコ・ユウコ・サヤカ・ユウミの4人のメンバーに、ニューアルバムのリリースへの思いやイベント参加への思い、楽器への愛着、そして「音楽がある場には常にある」と語るお酒をテーマにインタビューした。

FLiPインタビュー

イベントでは会場全体の雰囲気を、単純に楽しみたい

——2011年のメジャーデビューアルバムから数えて、フルアルバムとしては3作目となるアルバム『LOVE TOXiCiTY』が6月26日のリリースということですが、手応えはいかがですか?

サチコ(Vo&G)・ユウコ(Gt)

サチコ(Vo&G)

ユウコ(Gt)

サチコ(Vo&G):かなり感じてますね。メジャーアルバムでは初のセルフプロデュースってこともあったし。

ユウミ(Dr):インディーズのとき以来だったから、すごい初心に近い感覚で、4人で作った感じです。

サチコ:「セルフプロデュースだから、やる気が違う!」っていう感じじゃなくて、今のFLiPを見つめ直す原点回帰の意識もありつつ、自分たちがどういう音を出したいんだろうというのをもう一度確かめたというか。今作で一皮むけるんだろうな、という気持ちで取り組んだレコーディングでしたね。

ユウミ:今までやってきたことを棚卸ししながら、さらに新しいものも入れていくみたいな感覚でした。

——7月には大阪・東京・名古屋のツアーも予定されていて、その直前の「TOKYO GUITAR SHOW® 2013」への出演となります。今回のイベントに対してはどんな思いがありますか?

サヤカ(Ba)

サヤカ(Ba)

サヤカ(Ba):このイベントの存在は知ってたんですけど、まだ行ったことないんですよね。去年もタイミングが合わなくて行けなかったし。

ユウコ(Gt):そうだ、地方のライブと重なって行けなかったんだ。

サチコ:「思い」というと、純粋に「遊びに行きたい」って感覚だと思います(笑)。だって、大好きな楽器がいっぱいある空間に行けるっていうのは、やっぱり「ワクワク」でしかないから。遊びに行く感覚だよね?

サヤカ:そうだよね。

ユウミ:来るお客さんはもちろん、出演する人たちもそういう感覚なんじゃないかな。

ユウコ:でも“玄人め”のお客さんも多いんだろうなとか、楽器好きのお客さんたちにもちゃんとFLiPの音楽を受け入れてほしい、っていう気持ちもあるよね。

サチコ:うん、プレッシャーっていう感じではなくてね。もちろん楽器をやり始めたばかりの子とかもたくさん来ると思うので、そういうお客さんにも楽しんでもらいたいなと思います。会場全体が楽しい雰囲気だったら私たちも楽しいし、みんなが楽器と音楽と触れ合って単純に楽しむ、という気持ちがあれば成立する空間なんじゃないかな。

サウンド面に加え、間口を広げる“遊び心”がFenderの魅力

——サチコさんはJaguar、ユウコさんはTelecaster、サヤカさんはPrecision Bassをメインに使っていますが、それぞれどんなきっかけで使い始めたんですか?

サチコ(Vo&G)

サチコ(Vo&G)

サチコ:FLiPを始めた頃は、バッキングのときにユウコの音が生きるような“図太い音”が欲しくて、ハムバッカーのレス・ポールタイプのギターを使ってたんです。でも、あるギタリストから「シングルコイルもいいぞ」って勧められたのがきっかけで、Mustang、Jaguarを試してみたんですけど、そのときに感じた音の太さが、いい意味で予想を裏切ってくれて、もう感動しちゃって。しかもJaguarのあの歪なフォルムにも個性を感じて、持ったときのフィット感も良かったんで、それから使い始めたんです。

ユウコ:私は、自分が欲しい音を出してくれるStratocaster をずーっと探してたんです。でもなかなか出会えなくて、たまたまTelecasterを弾く機会があって、それが今も使ってるHighway Oneなんですけど、結構馬力のあるパワフルな音を出してくれて、もうなんかグッときてしまいましたね。もうその瞬間に「買いだ!」って(笑)。

サヤカ:私がPrecision Bassを使い始めたのも、やっぱりパワー感が違ったからかな。それまではJazz Bassを使ってたんですけど、FLiPのサウンドに合うのはやっぱりこっちだって感じてからは、ずっとPrecision Bassですね。

——ドラマーのユウミさんから見て、そんな3人の変化ってやっぱりはっきり出るものなんですか?

ユウミ(Dr)

ユウミ(Dr)

ユウミ:自分の好きな音を求め続けてその楽器にたどり着いてるから、まず弾くときのテンションが違う(笑)。それから、音の太さとかパワーの変化っていう部分で言うと、ドラマーとしてはキックを踏むタイミングの気持ちよさが違いましたね。ボトムがしっかりすることで重さみたいなものも出てきますし、それが割りと重いサウンドのFLiPの音楽性につながってる気はします。

——Fenderブランドに対してはどんなイメージがありますか?

サチコ:まず歴史が深いっていうのがあって、それからロックのイメージが強いかもしれない。自分たちが影響を受けたミュージシャンとか、ルーツとなるアーティストってFenderを愛用している率がすごく高いんですよ。

サヤカ:私はなんか「基準」っていう感じがするかな。スタンダードというか。

ユウコ:高校生の頃「Fender」ってすごい憧れだったよね。

ユウコ(Gt)・サヤカ(Ba)

ユウコ(Gt)

サヤカ(Ba)

サチコ:そうそうそう! なんか「1本は持っていたい」みたいな憧れはあった。でも、上品なだけじゃなく、遊び心がある感じもする。

ユウコ:いろんな音が出せる新しいモデルを発表し続ける「間口の広さ」みたいなイメージだよね。クラシカルなポジションに固執してない感じもいいなと思います。

サチコ(Vo&G)

Fender '62 Jaguar。もともとはサンバーストだったものをエイジド・ブルーにリフィニッシュ(再塗装)。リア・ピックアップはジャズマスター用のシングルコイルを使用している。

ユウコ(Gt)

Fender Highway One Telecasterひじが当たる部分のボディのエッジを削り取って、滑らかな曲面に仕上げている。

サヤカ(Ba)

Fender American Standard Precision Bass。細くて弾きやすいJazz Bassのネックよりもタッチがしっくりくるプレシジョンを愛用。パワー感のあるサウンドもお気に入り。

フレンドリーな空間で、音楽とお酒の楽しみを広げてほしい

——今回の「TOKYO GUITAR SHOW® 2013」では、ジャック ダニエルの「JDカー」がレストスペースに出店します。ジャック ダニエルも、どこか「大人」「憧れ」といったイメージがありますが、実はいろいろな楽しみ方でファンに親しまれているんです。

サチコ(Vo&G)

サチコ(Vo&G)

サヤカ:やっぱり「大人」っていうイメージはありますよね。

ユウコ:なんかダンディーな(笑)。

サチコ:薄暗いバーでチビチビとみたいな(笑)。

ユウミ:ロックでね。丸い氷で(笑)。

サチコ:最近、ジャック ダニエルもジンジャーエールで割ったりすると甘くて飲みやすくなることに気付いて、親近感が湧いてきてるんです。

ユウミ:去年のある夏フェスでジャック ダニエルのブースがあったんですよ。それで、ジンジャーエール割りとかコーラ割りとか、結構飲みました。好きなアーティストの音楽を聞いて、飲んで、踊って(笑)。最高でしたね。

サチコ:(ジャック ダニエルのジンジャーエール割りを味見して)これ、美味しいですよ。普段は梅酒とか、甘めのカクテルをよく飲むんですけど、これがバーにあったら絶対飲みます。

ユウコ(Gt)

ユウコ(Gt)

——4人でお酒を飲むことって結構あるんですか?

ユウコ:まず打ち上げの場だったり、あとは近所のバーとかでミーティングしながらとかですね。

ユウミ:あとはレコーディングが終わった後とか、ライブを観に行った後とか。

サチコ:やっぱり、音楽が鳴っているところとか、音楽の話をしている場には、必ずお酒はありますね。

ユウコ:私は普段はビールかハイボールを飲んでますね。

――若い人だと、ウイスキーをソーダで割ったものがハイボールだっていうことを知らない場合も多いんですよね。ここあるのも、ジャック ダニエルのソーダ割り、つまりハイボールなんです。

ユウコ:えーー! そうなんですか? じゃあ私、ジャック ダニエルのソーダ割りも好きになれると思いますので、今度飲んでみます!

サヤカ(Ba)

サヤカ(Ba)

——「TOKYO GUITAR SHOW® 2013」は、憧れの楽器に囲まれながら音楽を楽しめる、さらにはお酒も楽しめるイベントになるはずです。最後に、来場する人へのメッセージをお願いします。

サチコ:楽器に関しても音楽に関しても、まったくの無知でもいいと思うんです。好奇心だったり、楽器や音楽が好きっていう気持ちだけ持ってきて、「はじめまして」の人たちとのさりげない会話があってもいいと思うんですよ。このイベントは、自分の音楽ライフの中にちょっとした知識やきっかけを加えられるフレンドリーな空間になると思うんで、その貴重な時間を楽しんでほしいなと思います。

サヤカ:ライブをやる私たちも、いつもと違う環境だし、しかも楽器がいっぱいあるところに行くことをスゴく楽しみにしてるんです。来るお客さんたちと同じ目線だと思うので、私たちのライブも気楽に“すーっ”と聴いてくれたらいいなと思います。

ユウミ(Dr)

ユウミ(Dr)

ユウコ:うーん、なんて言おうかな。私、音楽とお酒は、ただ純粋に楽しみたいと思ってるんですよね。楽しむだけじゃダメなことっていろいろあると思うんですけど、その2つは無条件に楽しみたい。で、音楽とお酒にはいろいろと救われてきてるので(笑)、これからもいい付き合いをしていきたいし、「TOKYO GUITAR SHOW® 2013」もその感じで、みんなで楽しみたいですね。

ユウミ:楽器のイベントで、さらにお酒も楽しめるものってなかなかないですよね。音楽好きで楽器好きで、っていう人にとっては、両方楽しめるスゴイうれしいイベントだと思うんです。おいしいお酒で気分が良くなれば音楽が入ってきやすくなることもあるでしょう?音楽とお酒、その両方の素晴らしさを感じてもらって、いろいろ楽しみを広げてもらえたらいいなあと思います。

FLiP プロフィール

FliP

FliP集合写真

2005年、Vocal&Guitarのサチコが、中学の同級生だったユウコ(Guitar)、同じ高校のサヤカ(Bass)、ユウミ(Drums)を誘い結成。地元・沖縄を中心としたライブ活動で動員を増やし、インディーズ・レーベルからのアルバムリリースを経て、2010年のミニアルバム『DEAR GIRLS』でメジャーデビュー。2011年のファーストフルアルバム『未知evolution』、2012年の『XX emotion』に続き、メジャー3作目となるアルバム『LOVE TOXiCiTY』を2013年6月26日にリリース。7月には大阪(7日・梅田QUATTRO)、東京(19日・恵比寿LIQUIDROOM)、名古屋(27日・名古屋QUATTRO)をまわるアルバムリリースツアーを予定している